• "増田圓次郎"(/)
ツイート シェア
  1. 焼津市議会 2006-11-02
    平成18年11月臨時会(第2日) 本文


    取得元: 焼津市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-04-25
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1              会          議                               午前9時00分開議 ◯議長鈴木正志議員) 皆様おはようございます。  ただいまから本日の会議を開きます。  本日の議事日程はお手元に配付してあるとおりであります。  それでは日程に入ります。  日程第1 議第73号 焼津市、藤枝市、岡部町及び大井川町を同一請求関係市町とする同一請求に基づく合併協議会設置協議についてを議題といたします。  ただいま上程いたしました議第73号について、総務財政常任委員長報告を求めます。  総務財政常任委員会委員長 岡田嘉哲議員。      (26番 岡田嘉哲議員登壇) 2 ◯26番(岡田嘉哲議員) おはようございます。  それでは総務財政常任委員会委員長報告を行います。  総務財政常任委員会に付託されました案件は、議第73号「焼津市、藤枝市、岡部町及び大井川町を同一請求関係市町とする同一請求に基づく合併協議会設置協議について」の1件であります。  本委員会は、これを公開として開催をいたしました。以下、審査の概要と結果について御報告をいたします。  会議の冒頭、委員より、本委員会の審査の対象についての確認があり、委員長の私から、審査の対象は「議第73号 焼津市、藤枝市、岡部町及び大井川町を同一請求関係市町とする同一請求に基づく合併協議会設置協議について」と「志太二市二町合併協議会規約」である旨の説明をいたしました。  まず委員より、東名インター設置の件、ごみ問題、藤枝市の財政問題など広い意味での合併問題をただしましたが、委員長の私から審査対象についての指摘をいたしまして、暫時休憩を取って質疑の内容を調整をいたしました。  休憩前に引き続き会議を再開し、委員より、大井川町との合併説明会の際、各市町財政状況の資料を提示したが、それは一市一町の合併を有利にするようなイメージがあったがいかがかとただしたのに対し、説明会では住民からの強い要望があって資料を提出することになった。また、合併する場合、財政面がすべてでないことは当然だが、合併を検討する材料として、財政状況を知らないと合併を語れないということもあり、実態を知らせるという意味で配布をした、との答弁がありました。  さらに委員より、藤枝市の起債が多いと言われているが、起債というものは、事業を起こす場合、国・県の補助、市費の投入などあらゆるものを検討し、償還についてもすべて計画し、国の承認を得て、県が許可するものである。したがって、借金には違いはないが、長期的な借金ということで積極的な投資という見方もできる。起債が即借金ということが言えるのか。また、全体を把握するためにはバランスシートが必要だと思うがいかがかとただしたのに対し、起債についても実態を知らせるという意味で行ったが、各市町基盤整備そのものを批判するつもりは毛頭ない。バランスシートについては、全体を見るものがないために、わかりやすさという意味で財政の資料を配布した、との答弁がありました。  次に委員より、前回の合併協議会の中では、新市の財政特例債325億円、一般財源448億円、地方債164億円、国庫・県支出金340億円、合計1,351億円という計画を立てたが、全国的に年々地方交付税が減額されている。このような中で、本市の地方交付税が昨年と比較して本年度はどのくらい減っているのかとただしたのに対し、平成17年度が17億9,400万円、18年度が14億2,100万円であり、差し引き3億7,300万円の減額となる、との答弁がありました。  さらに委員より、一市一町の合併説明会では、市の広報で積極的にPRした。二市二町の合併説明会についてもそれだけのことを行っていただきたい、との要望がありました。
     次に委員より、市長財政力基盤強化のために一市一町の合併をと言ったが、藤枝市と一緒では財政力の強化にならないのか、とただしたのに対し、基本的には、大井川町は地方交付税が不交付団体でもあり、大井川町との合併の方が足腰の強い自治体になれると理解している、との答弁がありました。  さらに委員より、前回の新市建設計画では、合併特例債が430億円、行財政改革議員、職員の削減で126億円削減できる計画があった。その意味において、逃がした魚は大きいと思う。合併協議会が破綻した理由が、し尿処理水道料金など、とんでもない選択をしたと思うがいかがか、とただしたのに対し、前回の合併協議は既に終わったと理解している、との答弁がありました。  次に委員より、臨時会の議案について、私は一市一町の推進派として反対の立場であるが、二市二町推進の方が50分の1以上の署名運動をして、市長臨時会まで開いて上程したということは重く受けとめざるを得ない。この委員会では、第73号議案協議会を設置するか否かを議論すべきである、との意見がありました。  その他、各市町財政力大井川町の基盤整備焼津市長大井川町長考え方合併協議の期間及び一市一町の場合の広域事務等質疑応答が交わされました。  次に討論に入り、まず本案に対し反対の立場から、焼津市の将来を考えたとき、足腰の強い自治体をつくらなければならないと思う。そのためには、無理のない共通性と均衡のとれた市町合併をワンステップとして、しっかりとした基盤をつくり、将来は静岡空港を核とした都市づくり中核都市、あるいは政令都市を目指すこととし、提案されている二市二町の合併は現状では無理と判断をし、提出された議案に反対する、との討論がありました。  これに対し賛成の立場から、二市二町が一つになれば、各種の問題が一挙に解決されるものと確信し、一日も早く市政の安定を図るべきことが先決であると思う。生活圏が一つである志太二市二町の合併が、この地域に住む住民の最良の策であると考え、この機会を逃がしたら藤枝市や岡部町との合併は永久にないと思われるため、本案に賛成する、との討論がありました。  以上、採決の結果、可否同数のため、委員長裁決により、否決すべきものと決しました。  以上で総務財政常任委員会報告といたします。(降壇) 3 ◯議長鈴木正志議員) 総務財政常任委員長報告は終わりました。  ここで暫時休憩いたします。なお、この休憩の間に、ただいまの委員長報告に対し質疑のある議員は議長まで通告願います。                               午前9時09分休憩                              ──────────                               午前9時10分再開 4 ◯議長鈴木正志議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。  ただいま上程中の議第73号の委員長報告に対する質疑に入るのでありますが、質疑の通告がありませんので、質疑はないものと認めます。これで質疑を終結します。  次に討論に入ります。  討論の通告がありますので、順次発言を許します。  まず反対討論を行います。  4番 浦田和昌議員。      (4番 浦田和昌議員登壇) 5 ◯4番(浦田和昌議員) おはようございます。  凌雲の会を代表しまして、私は本議会に上程されております議第73号 焼津市、藤枝市、岡部町及び大井川町を同一請求関係市町とする同一請求に基づく合併協議会設置について、反対する立場で討論を行います。  平成15年9月に設置された二市二町による合併協議会については、大井川町が抜け、二市一町で続けた合併協議も、平成16年11月の議会焼津市の脱退議決により、既に終わったものであると認識すべきものであります。前回の検証もしないまま、住民発議請求者請求内容にあるような再度の協議会設置は、たとえ軽く扱えない多くの住民の署名があるとはいえ、無理があると思います。  また、今年に入って、県の合併推進構想など、合併について再び動きが出てきた中、岡部町長藤枝市との一市一町、大井川町長焼津市との一市一町の表明を受けて、6月議会において戸本市長大井川町との合併協議推進を表明されており、二市二町での合併協議については実現可能性があり得ない状況にあります。  このような情勢ばかりでなく、市長議会での表明や一般質問に対する答弁、住民説明会での説明、そして意見書にあるように、焼津市民のために、地域の発展のためには、大井川町との一市一町による合併協議を進めるべきであるという意見は十分に納得できるものであります。よって、二市二町の合併協議会設置については反対するものであります。  なお、私たちは、市長考え方を支持し、大井川町との一市一町での合併協議を進めるべきであるという立場であることを申し添えて、反対討論といたします。(降壇) 6 ◯議長鈴木正志議員) 次に賛成討論を行います。  3番 石田昭夫議員。      (3番 石田昭夫議員登壇) 7 ◯3番(石田昭夫議員) おはようございます。  私は、議第73号 焼津市、藤枝市、岡部町及び大井川町を同一請求関係市町とする同一請求に基づく合併協議会設置協議について、二市二町に反対する理由はないのではないかという観点から賛成討論を行います。  一般市民を巻き込んだこの課題は、そもそも戸本市長が二市二町の合併を進めていたにもかかわらず、目先の損得や感情で離脱し、二転三転した結果ではありませんか。議会も真っ二つに割れ、混乱を招いた責任は重大で、大きな損失だと思います。  私は、小泉政権下三位一体改革のもと、国や地方財政難を克服し、財政の立て直しをするために用いた施策に従い、志太平野の中で焼津の将来発展のために必要な改革を成し遂げるには、合併すべきであり、特例債を有効に使うことが最大の早道、利点と考えておりました。市長は、二市二町の合併では特例債がもらえるかどうかわからないなどと、国策を無視した発言をしておりましたのもいかがなものかと思います。  志太合併協議離脱後、当分の間単独で行くと市長は発言されました。これを踏まえて、我々は、率先して市議会議員定数削減を、改革の第一歩として、16年12月に提唱し始めました。その後、議会での可決を見て、来年の2月4日投票の市議会議員選挙は、5人の削減となりました。市民の血税を、我ら議員が、最少で最大の効果を上げるよう、さらに汗をかく覚悟のあらわれであります。  しかし市長は、当分の間単独で行くと言ったのを忘れたかのように、今度は急転直下、一市一町と方針が変わりました。二市二町の合併の邪魔をしているとしか思えません。さらに大事なのは、藤枝市や岡部町を含めた志太広域事務組合の分裂を招くおそれがあります。市町住民にとって、生活に直結する重大な問題であります。それなのに、一市一町で合併すると決めつけ、大井川町長と図り、議会にも諮らず強引に進めようとしています。歴代の首長が築いてきた志広組無視議会軽視も甚だしい所業であり、決して理解できるものではありません。  そこで、戸本市長が行った一市一町の住民説明会について振り返ってみたいと思います。  まず、一貫して市長は、大井川町の関係を、あたかも最善の判断のようにお話をし、二市二町の実現が難しいからと、大きな理由に挙げて市民説明をしておりますが、内容は、藤枝の借金が多いことを主体に話しただけで、この住民説明会で、平成16年度二市二町財政の状況として当日配布された資料の中身が、企業会計土地開発公社の起債も含まれております。これらは受益者負担で償還するものであります。焼津市民がその借財をすべて負担すると誤解を与えるような内容でありました。  また、藤枝市の借財がなぜ多いか分析すれば、よくわかることであります。例に挙げます。公共下水道事業普及率を見ますと、16年度現在で藤枝市は41.7%、焼津市は25.8%と差があります。仮に藤枝市同様の普及率に進めるとして試算をしますと、約163億円余り焼津市も借金の増加となります。こうした藤枝市の社会基盤の整備や、町全体の勢い、進んでいる公共事業やその他資産等を考えれば、焼津市と大差がないと思います。  要は、現在のことより今後の将来をどうするかであります。2、30分で行き来できる距離内に4つの役所は要らない。議員定数も約半分。4人の首長も三役も1人ずつ。職員数も減り、人件費削減は目に見える大きなものとなります。民間企業並みの改革をして将来展望をどのように計画し、進めていくかであります。一市一町より二市二町の合併のほうが、スケールメリットを考えると圧倒的に効率はよいと思います。  さらに申し上げますと、さきの一市一町の説明会出席者が1,500人でありました。その中で一市一町がよいとアンケートに書いた人は214名という結果であったようですが、これは有権者の約0.2%しかないデータであります。これに対し、二市二町の合併を望んでいる市民は、約20日間ほどの短期間で、市民の署名が1万3,267人集められました。こちらは有権者の約14%にもなる市民の意見であります。これらの事実をもってすれば、無理やり一市一町の合併市民押しつけていることが歴然とおわかりのことと思います。  市長説明会の中で、大井川町とは海岸線が11キロつながっていると言っていますが、おか、すなわち陸地のつながりはどう思っているのでしょうか。藤枝市とは通勤通学の移動が1日1万3,600人、焼津岡部間は約900人で、その他生活用品などの買い物や企業の移動は相当な量となりましょう。特に、これからの社会を担う若者たちには境界がありませんし、統計の示すごとく、人の行き来を立証しております。また、大井川町とは水産界つながりがあるといっておりますが、その他の工業、農業、林業、商業のつながりは考えていないのでしょうか。二市二町が合併すれば、水産業界は二市二町でも同じようにつながるわけで、むしろ藤枝岡部住民からも、同じ市民となれば、地場産の育成や水産食品の流通もよくなり、販売網も身近で強くなるのではないでしょうか。  さらに、一市一町の学校給食、消防、救急業務等も、つながりを強調して言っておりましたが、二市二町なら、もっと多方面的に効率よく経費節減ができて、よい運営をしていけるのではないでしょうか。焼津市立総合病院大井川町はバスを運行しているからと言っておりますが、当たり前でしょう。大井川町には町立病院がないのですから。さらに、バスについて考えれば、二市二町で運行計画を練り、それをもってすれば、市民はますます高齢化社会の中で、交通手段弱者である高齢者が不安を感じている問題も解決するのではないでしょうか。二市二町が合併すれば、一つのまちの問題として、バスや福祉政策の中で、二市二町の市内を循環することも可能になるでしょう。知的財産物的財産を生かし、それぞれの市町の財産を共有財産として、企業や市民が互いに共有し合い、それを生かした都市形成が必要とする時代に、今こそなっているのではないでしょうか。  市長は、将来について、静岡空港を核とした臨空都市を望んでいると言っておりますが、将来、だれが統一するのでしょうか。実態のない架空の話では、無責任な首長としか言いようがありません。先々よいと思うなら、なぜ今、最善の策として行おうとしないのでありましょうか。もう一度市民の将来の幸せと豊かな社会基盤を構築するために、まず二市二町の合併の英断を望みます。  二市二町の合併は既に終わっていると発言がありましたが、国が交付税特例措置を設けて合併新法を立ち上げ、財政再建のため、どうしても必要であると進めております。さらに合併新法にのっとり、住民発議で二市二町の同一請求署名活動が始まったのです。終わったなどと発言するのは間違いであります。県内で合併に取り残されている我が焼津市が、今まさに市民が危急存亡のときとして、志太二市二町の合併を切望し、立ち上がったわけであります。問題を先送りせず、二市二町の本案を即刻採決されるよう、ここにおられる全議員に訴え、本案に賛同をお願いするものであります。  以上申し上げ、二市二町合併実現のため、賛成討論といたします。(降壇) 8 ◯議長鈴木正志議員) 次に反対討論を行います。  25番 片野伸男議員。      (25番 片野伸男議員登壇) 9 ◯25番(片野伸男議員) 私は、日本共産党議員団を代表して、議第73号 焼津市、藤枝市、岡部町及び大井川町を同一請求関係市町とする同一請求に基づく合併協議会設置協議について、反対討論を行います。  私たちは、政府が特例債交付税削減のあめとむちを使って、全国の市町村を3,200から1,000に減らすとした国の押しつけ合併反対をしてきました。焼津市は、こうした流れの中で、二市二町合併協議を設置し、協議が行われてきましたが、財政問題や住民サービスが低下する大きな問題から、関係各位の意向、住民説明会を経て、大井川町の離脱に続き合併協議会を脱退し、単独市政を選択をいたしました。私たちの基本的な立場は、国の市町村合併押しつけ反対をし、審議を尽くし、正確な情報を市民に提供し、市民の利益と意志を尊重することにあります。単独市を選択した市長の英断は、この立場から評価をしておりました。  単独市を選択してから1年余となりますが、昨今、大井川町長より戸本市長へ正式に、焼津市と大井川町の一市一町合併協議の申し出があったとのことです。このことをどのように見るかということですが、合併新法が大きく影響していると思います。それは、政府は、全国の市町村を3,200から1,000にするという目標に55%と遠く及ばなかったことから、本日現在1,820となるようですが、昨年8月、合併新法を新たにつくり、県が決めた合併構想のもとに、県の指導を強化をさせ、特に人口3万人以下の町村を合併させようという策動があります。市町村合併支援本部の新市町村合併支援プランは、自主的な市町村合併を強力的に促進するとして、合併地域を都道府県により構想に位置づけられた構想対象市町村等として、静岡県は現在、静岡県市町村合併推進審議会において、この地域合併に対し二市二町合併推進の議論がなされているようですが、こうした新たな合併押しつけには反対であります。  既に二市二町の合併構想は、合併協議会市議会において破綻したにもかかわらず、一部にぶり返す動きがありますが、なぜでしょうか。私たちは、この背景に、国の地方への財政支出削減させること、新たな開発を提供させること、国の地方への管理統制を強めること、そして、県も廃止して新たな道州制へつなげ、その行き着く先は憲法、教育基本法を変えて、戦争ができる国家体制への道が仕組まれているということをつけ加えたいと思います。  そこで私たちは、焼津市が大井川町の申し入れにこたえて合併するかしないかについては、あくまで焼津市、特に住民の皆さんが自主的に決めるべきことと考えています。  国は、三位一体改革を通じて、地方交付税や義務的な国庫負担削減し、不当な税源移譲によって地方自治体の財源を大きく減少させていますが、状況が安定するでしょうか。自治体合併は、市民が暮らしやすく、住みよくするためのまちづくりでなくてはなりません。二市二町合併は、政府が自治体の数を減らし、財政負担削減のためのものであって、市民生活必要性から生まれたというよりも、上から持ち込まれた構想であります。だから、さきの合併協議は破綻したのであります。その破綻の内実は、事務方のすり合わせの進行に伴い、焼津市民が培ってきた権益が損なわれることと、国保、水道を初め、市民生活を支えてきた諸施策が、藤枝との違いを調整できないことが明らかになったからであります。重大なことは、再提起が、この合併協議会の深刻な経過を教訓とすることなく、既に破綻した主張を再び蒸し返しているということであります。結局その主張は、開発優先都市構想合併すれば財政が豊かになるという、そういう欺瞞で美化しているということであります。  ところで、その主張のとおり、行政機構を整理し、幾ら節約しスリム化しても、その分そっくり節約した分だけ地方交付税が削られるのであります。市長は4人が1人になり、助役も1人で済む。議員も減らした。その分そっくり交付金は減らされてくるのであります。県当局が、合併協の際に出した試算によると、合併前二市二町が受け取る交付税は87億円、合併後の新市が受け取る交付税は61億円。何と3分の1の26億円が減らされてしまうのであります。どうしてこれが財政強化になるのでしょうか。つまるところ、職員も減らされ、福祉や市民サービスに手をつけることになります。現に静岡・清水で現出しているのであります。  以上、私は今議会でも議論の焦点になった点に触れましたが、この二市二町合併構想市民の暮らしの願いが全く欠落しており、もっぱら赤字の空港開設に伴う新市開発計画にすぎないことを、次の点から解明したいと思います。  第1は、「志太はひとつ」という主張でありますが、同じ地域に住む隣人への友情の念は、大切で非常によいことであります。しかし、誤った構想の枠組みに強いることは、風土を政治意図に利用するもので、まさに誤りであります。むしろ、島田は島田、藤枝大井川岡部町も、それなりの個性、特質を持ったまちであります。したがって、志太という場合、それぞれのまちの個性と特性が開花する、豊富多彩な地帯であってこそ、この地域が発展があるのであります。焼津市もまたしかりであります。  御承知のように、地名は、その地の歴史と生業を伝えるものであり、次の時代に引き継ぐ大切なものであります。しかも今日では、地名は地場産業に欠かせないものとなっています。再提起者があれほど問題になったブランド問題に触れないのは無責任であります。  次の問題は、自治体の使命である住民の生命と安全で欠かせない医療機関について全く意を注いでないことであります。市立総合病院は、この地域基幹病院として、救急を初め年間数十万人の治療を行っております。しかし、平成17年4月、政府の自治体病院の今後の方向を決める会議では、国の医療にかかる財政負担削減するために、サテライト構想なるものを打ち出され、一定地域にある2つの総合病院は整理統合し、1つは基幹病院に統合とし、他の1つは2次病院として診療化をするというものです。したがって、二市二町の合併は、結果的にこの政府方針の地ならしとなるものです。したがって、県の出先機関のあるところが基幹病院となり、焼津市立総合病院は格下げを免れることはありません。つまり、年間2万9,148人もの実績を持つ救急医療がなくなることであります。  次に、市民に直接かかわる問題であります。焼津市民の飲み水は、大井川伏流水を水源とする地下水を利用しています。しかし、藤枝市は異なり、大井川広域水道を主要水源とする体系で、焼津市より高い水価となっています。それは、大井川広域水道を主体とした体系に、より一層組み込まれるのは必然であります。こうして、焼津市特有の安くておいしい水は、みすみす放棄することになります。  国民健康保険の運営は、自治体の福祉、医療の根幹を占める問題であります。焼津市は、市民の声を反映し、不十分ながらも行政として、市民の負担軽減を図っていますが、しかし、藤枝市は、政府からの還元が見込めたのに、それを市民に知らせず、値上げしたのであります。これは市民に対する背信行為であります。この行政姿勢の差が、今日では両市の間で保険料の著しい差となっているのであります。  次に財政運営の考え方。現実に両市に差異が生じていること自体の中に、合併の必然性を見出すことはできません。  以上指摘してきたように、両市に合併を必然とする、また必要とする共通項はなく、結局は空港建設に伴う行政機構の集中化を必要とする県や国の新たな都市構想を充足するためのものでしかありません。反面、医療や福祉など市民生活に犠牲を伴うことを否定できません。藤枝市の最大の原因は借金財政であります。合併協議が破綻した最大の原因は財政問題にあることは、多くの市民の知るところであります。新たに市民1人当たり8万円余の借金を背負わすことなどはできるはずがありません。その他にも、ごみ処理やし尿処理の問題でも、焼津市は直営なのに藤枝市は長期にわたって一民間業者に委託しているなど大きな違いがあります。  よって、私はこの際きっぱりと、市民に犠牲を強いる二市二町の合併に強く反対し、反対討論といたします。(降壇) 10 ◯議長鈴木正志議員) 次に賛成討論を行います。  14番 増田古志郎議員。      (14番 増田古志郎議員登壇) 11 ◯14番(増田古志郎議員) 私は、議第73号について賛成の立場から、所信を披瀝し、反対議員諸氏に再考の要請をするとともに、焼津市議会の名誉を守るための論を展開したく思います。  さて、議第73号は、民主政治のもとで、市民1万3,000人余の署名をもって上程された議案でございますが、これをもってしても、戸本市長反対であり、大井川町との一市一町の合併を推進しておりますので、この際私は、二市二町合併の妥当性を論じ、所期の目的を達したいと思います。  まず私は、さきの9月議会で申しましたが、一市一町の合併推進連盟が8月12日に新聞折り込みで配布したチラシが、端的に一市一町合併の不適切さを示しているように思います。同チラシには、財政分析があらわされていたのですが、ちょうど同時期に開催された市当局による合併住民説明会において同様の財政分析の資料が配布されたことから、権力による組織優先の全体主義のプロパガンダであると指摘いたしました。要するに、相手の悪い面を殊さら取り上げて、印象を悪くしているのでございます。  この財政分析ですが、およそ2年半前、二市二町または二市一町の合併推進の際にも同僚議員より、数値は違いますが、今日問題に挙げられている市民1人当たりの債務額の増減は報告されておりました。この財政分析そのものは貴重なデータでございますから、これに基づいて終始反対を貫いている議員の態度は立派でございます。が、さきの合併協議の当時、二市二町合併推進議員の多数は、このデータを取り上げず無視をしておりました。そして、合併は成らずとなりましたが、今回、そのうちの一部議員が、二市二町合併反対と180度変わったのでございます。そして、さきの合併のときには、この財務分析を無視していたにもかかわらず、今度は二市二町合併反対の根拠として取り上げているという、余りにも相対的な資料の用い方、これでは、その場その場の成り行きで価値を評価していることになり、最終的に貴重なデータではあるが、普遍的な価値がないということになります。  よって、一市一町合併推進連盟並びに市当局が市民に提供した、反対の意味を持つであろう財政分析の資料は、市民に誤解を与えただけのものでしかないと言えますし、二市二町合併協議会離脱の際、その理由にも挙がっていないことなどを考えますと、二市二町合併反対の根拠の限界を露呈しているように思います。  しかし、あえてこの財政分析により導き出された結論を論評するならば、チラシに記された、双方の自治体にメリットがあると言うとおり、組織維持を優先する全体主義に落ち込んでいると、重ねて言わなければなりません。合併という行政改革は、市民の生活並びに活動が優先する民主主義のもとで、市民の利便性の向上などを図る体質改善を断行する機会でございます。それを一市一町合併という小型の体力強化に置きかえてしまうのは、政治姿勢の傲慢さをあらわしております。  さて、私どもは、何かに困ったときには先人の知恵を借りるべく、古きをたずねることがよくあるのでございますが、我が国の古典で言い得て妙なのは、鴨長明があらわした「方丈記」でございます。その冒頭、「行く川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし」と記しております。  このような歴史観に立てば、我が国の政治の大きな流れは、中央の官僚政治から地方市民政治へ、つまり市民による市民のための政治に向かうとうとうたる流れでございます。そして現在、合併を論じている市長議員、市職員など、皆長くその立場にいるわけではございません。したがって、将来のことについて細かく深くかかわるのは、むしろ無責任な態度であります。「子や孫のために」とよく聞きますが、千変万化するでございましょう未来は、その時代に生きる方々に任せればよいのでございます。現在は進む方向を誤らず、負の遺産を将来に送らないようにすればよいのでございます。  このような大きな市民主権の流れに、地方の公共団体関係者が、中央官僚と同じように、組織維持が第一と思考するのは、時代と政治の流れを理解しないばかりか、公僕という立場を忘れた暴挙でございましょう。  最後に、政治という公の場でございますから、法律の面から言及いたしますが、私どもの現在の政治的な諸活動は、地方自治法の上に成り立っているのでございます。したがって、地方自治法は遵守しなければなりませんが、同法の第2条第15項を見ますと、「地方公共団体は、その規模の適正化を図らなければならない」となっております。そこで適正な範囲を考えるのでございますが、「志太はひとつ」という理念はございましたが、島田市が離脱いたしました。実はこのことによって、かえって志太二市二町の規模の適正さが浮かび上がってまいったのでございます。  この志太二市二町の範囲は、30年以上に及ぶ一部事務組合で、政治的、文化的諸活動が行われてきたところでございますから、この事実こそ、まさに適正な規模をあらわしていると言うべきでございましょう。地方自治法は、「しなければならない」と結んでおりますので、一市一町にこだわる方々は、志太広域事務組合の政治的存在を改めて思い、法を踏みにじることのないようにしていただきたいと思います。もし、一市一町の規模に徹底するようであれば、賛成の議員はもとより、市議会としても汚点を残すことにもなりかねないように思います。  藤枝市など、問題は確かにあります。だからこそ口角泡を飛ばして徹底的に話し合う民主主義を行い、最後の最後まで努力して、焼津として、新市として懐の深いところを感じさせるべきでございます。  以上、賛成の価値と地方自治法の重視、民主主義の実践、さらには市民社会の将来に対する誤りのなき態度を要請して、私の賛成討論といたします。(降壇) 12 ◯議長鈴木正志議員) 次に、同じく賛成討論を行います。  19番 鈴木佳子議員。      (19番 鈴木佳子議員登壇) 13 ◯19番(鈴木佳子議員) 私は、公明党議員団を代表いたしまして、今議会に上程されております議第73号議案について、賛成の立場から討論を行います。  21世紀のまちづくりを目指し、将来の合併を考え、「志太はひとつ」の合言葉で、40年近く二市二町で広域事業を協力し合い、信頼関係を高めてまいりました。また、この志太平野住民は、海・川・山の美しく豊かな自然環境の恵みの中、通勤・通学、買い物、医療、そして文化、産業等の日常生活圏を形成もしてまいりました。  しかし、地方分権一括法が施行されましたことにより、自立した分権型行政システムの構築と、市民の主体的な、かつ積極的な参加と行政との協働によるまちづくりを進める必要となりましたが、少子高齢化は急速に進行しており、今後社会経済に大きな影響を及ぼすことは否めません。住民の皆様の血税を効率的に生かし、ますます高度化と多様化する住民のニーズに合った効率的な効果的な行政サービスと、そのほかの各種サービスの利用と人材確保は、少しでも広域的な枠組みが必要でございます。  以上申し上げましたこと等を視点に、焼津有権者の14%であります1万3,267名の皆様も、二市二町の合併協議会設置を強く希望しております。各議員の温かな御理解をいただき、本議案に対する賛成を心よりお願い申し上げまして、賛成討論といたします。(降壇) 14 ◯議長鈴木正志議員) 次に、同じく賛成討論を行います。  17番 増田信行議員。      (17番 増田信行議員登壇) 15 ◯17番(増田信行議員) 私は、本議会に上程されました議第73号 焼津市、藤枝市、岡部町及び大井川町を同一請求関係市町とする同一請求に基づく合併協議会設置協議について、賛成する立場から、通告いたしました賛成討論を行います。  少子高齢化の進行によりまして老人が増えて、介護や医療など高額のサービス需要が増えることとなり、市や町の財政負担は重くなってきております。一方で働き手が減ると、こういうことから、納税者も、あるいはまた納税額も減ってくるだろう。老人介護や老人医療の会計的支え役も減ってくる。このような社会経済情勢の変化に伴って、二市二町の行財政状況も厳しさを増します。行政に効率的で効果的な展開が求められている、こういうことでございます。  さらに、地方財政制度の見直しが進めば、財源確保、財政運営の効率化がより求められるなど、行財政基盤の強化が一層必要となってまいります。最大の行財政基盤の強化と行財政改革は、広域合併であると考えます。二市二町の合併は、自立できる自治体への転換を図るという、静岡県が掲げる合併推進構想に合致するとともに、生活圏と行政区域の一致や、あるいはまた地域の発展が期待される東名インターの新設により、企業誘致も進み、人口増加も実現可能であり、中核市を目指すという合併推進構想の基準を満たしております。  市長は、合併と東名インターとは関係ないと言っておられますけれども、二市二町が合併すれば、合併新法により、公共施設の拠点を連絡する道路や都市計画道路などの幹線道路整備支援策で、東名インターアクセス道路として重要な小川島田幹線、志太中央幹線等の幹線道路整備支援策が受けられ、二市二町にとっては大変有利なことでございます。  また、破綻したとはいえ、二市二町の組み合わせには、長年にわたる十分な蓄積があり、合併協議会合併に向けて細部まで詰めた実績もあります。県は、識者による広域行政研究会で調査を行いましたが、その調査においても、社会生活、産業構造、行政的一体性など、指標をもとに考えられる組み合わせは、どれをとっても二市二町の組み合わせがよいというように出ております。二市二町では、交通や情報手段の発達によりまして、先ほども出ておりましたけれども、通勤・通学、買い物、あるいは商売、医療、こういうものの日常行動範囲の拡大によって、日常生活圏が行政区域を越え、一つの日常生活圏を形成をしております。また、ごみやし尿の処理、斎場の設置運営など、一部の事務事業について広域で取り組んでおりますが、事務の共同処理には責任の所在や柔軟性など、さまざまな課題があります。一つの行政体で一体処理をすることによって、行政の主体性が確立をされ、広域的な地域整備と、より効率的で効果的な運営が可能であります。  静岡県においては、旧合併特例法の下で、平成13年3月に74ありました市町村が、平成18年3月には42市町になっております。当地域の二市二町の合併論は、終わったのではなく、さらなる合併が必要であるから合併新法もできて、二市二町合併についても、県の審議会が審議をしているところであります。また、1万3,000余りの焼津市民も、二市二町の合併を望んで表明をしております。また、賛同者数を言わずに多くの市民が賛同しているという発言を聞くことがございますけれども、今回は、焼津市でかつて表明したことのない1万3,267名という多くの市民が、住所氏名、そして生年月日を書いて、二市二町合併の意思表示をしております。市民無視、市民軽視にならないために、我々議員も行政に携わる方々全員がこれを重く受けとめて判断すべきであるというように考えます。  以上申し上げましたとおり、二市二町の方が一市一町よりも行財政改革の効果が大きく、多くの市民が二市二町の合併を望んでいることは明白であります。また、焼津市と藤枝市が協調しなければ、この地域の大きな事業はうまくいかない、こういうように考えます。広域行政をともにしてきた者同士である二市二町が一番大切な時期に、一市一町に分裂するようなことは絶対に避けるべきであると思います。  二市二町合併は最も自然な合併であり、望ましい合併であります。近隣市町の歴代の首長が、志太合併必要性を認識をして、長い時間をかけて、少しずつ志太合併の形をつくってきたものであります。だめなものはだめではなく、我々の子ども、孫の世代に夢のあるまちを残すために、二市二町合併はどうしても実現させなければならない合併であると考えます。よって、本議案に賛成するものであります。  以上、本議案に賛成討論をいたしましたが、議員各位の御理解をいただき、本議案に賛成をお願いを申し上げて賛成討論を終わります。(降壇) 16 ◯議長鈴木正志議員) 以上で通告による討論は終わりました。
     これで討論を打ち切ります。  これより議第73号を採決いたします。  この採決は記名投票をもって行います。これに御異議ありませんか。      (「異議なし」と呼ぶ者あり〕 17 ◯議長鈴木正志議員) 御異議なしと認めます。  議場の閉鎖を命じます。      (議場閉鎖) 18 ◯議長鈴木正志議員) ただいまの出席議員数は25人であります。  投票用紙を配付させます。      (投票用紙配付) 19 ◯議長鈴木正志議員) 投票用紙の配付漏れはありませんか。──配付漏れはなしと認めます。  投票箱を改めさせます。      (投票箱点検) 20 ◯議長鈴木正志議員) 異状なしと認めます。  念のため申し上げます。投票は議第73号を賛成とする議員は「賛成」と、反対とする議員は「反対」と、所定の投票用紙に記載し、記名投票でありますので、議員の氏名を併記しなければなりません。重ねて申し上げます。賛成する議員は「賛成」と、反対する議員は「反対」と、所定の投票用紙に記載し、氏名を併記しなければなりません。  それでは議席順に順次投票をお願いいたします。      (投票) 21 ◯議長鈴木正志議員)投票漏れはありませんか。──投票漏れなしと認めます。  投票を終了いたします。  議場の閉鎖を解きます。      (議場解鎖) 22 ◯議長鈴木正志議員) 開票を行います。  会議規則第31条第2項の規定により、立会人に、8番 大塚善弘議員、19番 鈴木佳子議員、23番 増田圓次郎議員、24番 深津三郎議員、26番 岡田嘉哲議員を指名いたします。  よって、以上の5議員の立ち会いをお願いします。5議員は演壇前へお集まり願います。      (開票) 23 ◯議長鈴木正志議員) 投票の結果を報告いたします。  投票総数   25票  これは先ほどの出席議員数に符合しております。そのうち、     賛成   12票     反対   13票     ─────────────────────────────────────  賛成を投じた議員   1番 尾石 昭夫議員   3番 石田 昭夫議員   5番 青木 武夫議員   8番 大塚 善弘議員   9番 鈴木 浩己議員   11番 多々良三千男議員   13番 鈴木 成吾議員   14番 増田古志郎議員   15番 遠藤 耕輔議員   17番 増田 信行議員   19番 鈴木 佳子議員   23番 増田圓次郎議員  反対を投じた議員   2番 塚本  大議員   4番 浦田 和昌議員   6番 中野 弘道議員   7番 押尾 完治議員   10番 亀山 忠男議員   12番 松本 修藏議員   16番 石田 嘉弘議員   18番 深田百合子議員   20番 良知 淳行議員   21番 中野 行雄議員   24番 深津 三郎議員   25番 片野 伸男議員   26番 岡田 嘉哲議員     ───────────────────────────────────── 24 ◯議長鈴木正志議員) 以上のとおり、反対が多数であります。したがって、議第73号は否決されました。     ───────────────────────────────────── 25 ◯議長鈴木正志議員) 以上で本日の日程は全部終了いたしました。  これで会議を閉じ、平成18年11月焼津市議会臨時会を閉会いたします。皆様御苦労さまでした。                               午前10時17分閉会     ─────────────────────────────────────   地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。         焼津市議会議長         焼津市議会議員         焼津市議会議員 Copyright © Yaizu City Assembly Minutes, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...