次に
委員より、
市長は
財政力基盤強化のために一市一町の
合併をと言ったが、
藤枝市と一緒では
財政力の強化にならないのか、とただしたのに対し、基本的には、
大井川町は
地方交付税が不
交付団体でもあり、
大井川町との
合併の方が足腰の強い
自治体になれると理解している、との答弁がありました。
さらに
委員より、前回の
新市建設計画では、
合併特例債が430億円、
行財政改革で
議員、職員の
削減で126億円
削減できる計画があった。その意味において、逃がした魚は大きいと思う。
合併協議会が破綻した理由が、
し尿処理、
水道料金など、とんでもない選択をしたと思うがいかがか、とただしたのに対し、前回の
合併の
協議は既に終わったと理解している、との答弁がありました。
次に
委員より、
臨時会の議案について、私は一市一町の
推進派として
反対の立場であるが、二市二町推進の方が50分の1以上の
署名運動をして、
市長が
臨時会まで開いて上程したということは重く受けとめざるを得ない。この
委員会では、第73
号議案の
協議会を設置するか否かを議論すべきである、との意見がありました。
その他、各
市町の
財政力、
大井川町の
基盤整備、
焼津市長と
大井川町長の
考え方、
合併協議の期間及び一市一町の場合の
広域事務等の
質疑応答が交わされました。
次に
討論に入り、まず本案に対し
反対の立場から、
焼津市の将来を考えたとき、足腰の強い
自治体をつくらなければならないと思う。そのためには、無理のない
共通性と均衡のとれた
市町の
合併をワンステップとして、しっかりとした基盤をつくり、将来は
静岡空港を核とした
都市づくり、
中核都市、あるいは
政令都市を目指すこととし、提案されている二市二町の
合併は現状では無理と判断をし、提出された議案に
反対する、との
討論がありました。
これに対し賛成の立場から、二市二町が一つになれば、各種の問題が一挙に解決されるものと確信し、一日も早く市政の安定を図るべきことが先決であると思う。
生活圏が一つである
志太二市二町の
合併が、この
地域に住む
住民の最良の策であると考え、この機会を逃がしたら
藤枝市や
岡部町との
合併は永久にないと思われるため、本案に賛成する、との
討論がありました。
以上、採決の結果、
可否同数のため、
委員長裁決により、否決すべきものと決しました。
以上で
総務財政常任委員会の
報告といたします。(降壇)
3
◯議長(
鈴木正志議員)
総務財政常任委員長の
報告は終わりました。
ここで
暫時休憩いたします。なお、この休憩の間に、ただいまの
委員長報告に対し
質疑のある
議員は議長まで通告願います。
午前9時09分休憩
──────────
午前9時10分再開
4
◯議長(
鈴木正志議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。
ただいま上程中の議第73号の
委員長報告に対する
質疑に入るのでありますが、
質疑の通告がありませんので、
質疑はないものと認めます。これで
質疑を終結します。
次に
討論に入ります。
討論の通告がありますので、順次発言を許します。
まず
反対討論を行います。
4番
浦田和昌議員。
(4番
浦田和昌議員登壇)
5 ◯4番(
浦田和昌議員) おはようございます。
凌雲の会を代表しまして、私は本
議会に上程されております議第73号
焼津市、
藤枝市、
岡部町及び
大井川町を同一
請求関係市町とする同一
請求に基づく
合併協議会設置について、
反対する立場で
討論を行います。
平成15年9月に設置された二市二町による
合併協議会については、
大井川町が抜け、二市一町で続けた
合併協議も、平成16年11月の
議会で
焼津市の
脱退議決により、既に終わったものであると認識すべきものであります。前回の検証もしないまま、
住民発議の
請求者の
請求内容にあるような再度の
協議会設置は、たとえ軽く扱えない多くの
住民の署名があるとはいえ、無理があると思います。
また、今年に入って、県の
合併推進構想など、
合併について再び動きが出てきた中、
岡部町長が
藤枝市との一市一町、
大井川町長が
焼津市との一市一町の表明を受けて、6月
議会において戸本
市長が
大井川町との
合併協議推進を表明されており、二市二町での
合併協議については
実現可能性があり得ない状況にあります。
このような情勢ばかりでなく、
市長の
議会での表明や
一般質問に対する答弁、
住民説明会での
説明、そして
意見書にあるように、
焼津市民のために、
地域の発展のためには、
大井川町との一市一町による
合併協議を進めるべきであるという意見は十分に納得できるものであります。よって、二市二町の
合併協議会設置については
反対するものであります。
なお、私
たちは、
市長の
考え方を支持し、
大井川町との一市一町での
合併協議を進めるべきであるという立場であることを申し添えて、
反対討論といたします。(降壇)
6
◯議長(
鈴木正志議員) 次に
賛成討論を行います。
3番
石田昭夫議員。
(3番
石田昭夫議員登壇)
7 ◯3番(
石田昭夫議員) おはようございます。
私は、議第73号
焼津市、
藤枝市、
岡部町及び
大井川町を同一
請求関係市町とする同一
請求に基づく
合併協議会設置協議について、二市二町に
反対する理由はないのではないかという観点から
賛成討論を行います。
一般市民を巻き込んだこの課題は、そもそも戸本
市長が二市二町の
合併を進めていたにもかかわらず、目先の損得や感情で離脱し、二転三転した結果ではありませんか。
議会も真っ二つに割れ、混乱を招いた責任は重大で、大きな損失だと思います。
私は、
小泉政権下の
三位一体改革のもと、国や
地方の
財政難を克服し、
財政の立て直しをするために用いた施策に従い、
志太平野の中で
焼津の将来発展のために必要な改革を成し遂げるには、
合併すべきであり、
特例債を有効に使うことが最大の早道、利点と考えておりました。
市長は、二市二町の
合併では
特例債がもらえるかどうかわからないなどと、国策を無視した発言をしておりましたのもいかがなものかと思います。
志太合併協議離脱後、当分の
間単独で行くと
市長は発言されました。これを踏まえて、我々は、率先して
市議会議員定数の
削減を、改革の第一歩として、16年12月に提唱し始めました。その後、
議会での可決を見て、来年の2月4日投票の
市議会議員選挙は、5人の
削減となりました。
市民の血税を、我ら
議員が、最少で最大の効果を上げるよう、さらに汗をかく覚悟のあらわれであります。
しかし
市長は、当分の
間単独で行くと言ったのを忘れたかのように、今度は急転直下、一市一町と方針が変わりました。二市二町の
合併の邪魔をしているとしか思えません。さらに大事なのは、
藤枝市や
岡部町を含めた
志太広域事務組合の分裂を招くおそれがあります。
市町の
住民にとって、生活に直結する重大な問題であります。それなのに、一市一町で
合併すると決めつけ、
大井川町長と図り、
議会にも諮らず強引に進めようとしています。歴代の首長が築いてきた
志広組無視や
議会軽視も甚だしい所業であり、決して理解できるものではありません。
そこで、戸本
市長が行った一市一町の
住民説明会について振り返ってみたいと思います。
まず、一貫して
市長は、
大井川町の
関係を、あたかも最善の判断のようにお話をし、二市二町の実現が難しいからと、大きな理由に挙げて
市民に
説明をしておりますが、内容は、
藤枝の借金が多いことを主体に話しただけで、この
住民説明会で、平成16年度二市二町
財政の状況として当日配布された資料の中身が、
企業会計や
土地開発公社の起債も含まれております。これらは
受益者負担で償還するものであります。
焼津市民がその借財をすべて負担すると誤解を与えるような内容でありました。
また、
藤枝市の借財がなぜ多いか分析すれば、よくわかることであります。例に挙げます。
公共下水道事業の
普及率を見ますと、16年度現在で
藤枝市は41.7%、
焼津市は25.8%と差があります。仮に
藤枝市同様の
普及率に進めるとして試算をしますと、約163億円
余り焼津市も借金の増加となります。こうした
藤枝市の
社会基盤の整備や、町全体の勢い、進んでいる
公共事業やその他
資産等を考えれば、
焼津市と大差がないと思います。
要は、現在のことより今後の将来をどうするかであります。2、30分で行き来できる距離内に4つの役所は要らない。
議員定数も約半分。4人の首長も三役も1人ずつ。
職員数も減り、
人件費の
削減は目に見える大きなものとなります。
民間企業並みの改革をして将来展望をどのように計画し、進めていくかであります。一市一町より二市二町の
合併のほうが、
スケールメリットを考えると圧倒的に効率はよいと思います。
さらに申し上げますと、さきの一市一町の
説明会で
出席者が1,500人でありました。その中で一市一町がよいとアンケートに書いた人は214名という結果であったようですが、これは
有権者の約0.2%しかないデータであります。これに対し、二市二町の
合併を望んでいる
市民は、約20日間ほどの短期間で、
市民の署名が1万3,267人集められました。こちらは
有権者の約14%にもなる
市民の意見であります。これらの事実をもってすれば、無理やり一市一町の
合併を
市民に
押しつけていることが歴然とおわかりのことと思います。
市長は
説明会の中で、
大井川町とは
海岸線が11キロつながっていると言っていますが、おか、すなわち陸地の
つながりはどう思っているのでしょうか。
藤枝市とは
通勤通学の移動が1日1万3,600人、
焼津―
岡部間は約900人で、その他
生活用品などの買い物や企業の移動は相当な量となりましょう。特に、これからの社会を担う
若者たちには境界がありませんし、統計の示すごとく、人の行き来を立証しております。また、
大井川町とは
水産界の
つながりがあるといっておりますが、その他の工業、農業、林業、商業の
つながりは考えていないのでしょうか。二市二町が
合併すれば、
水産業界は二市二町でも同じようにつながるわけで、むしろ
藤枝、
岡部の
住民からも、同じ
市民となれば、地場産の育成や
水産食品の流通もよくなり、
販売網も身近で強くなるのではないでしょうか。
さらに、一市一町の
学校給食、消防、
救急業務等も、
つながりを強調して言っておりましたが、二市二町なら、もっと多方面的に効率よく
経費節減ができて、よい運営をしていけるのではないでしょうか。
焼津市立総合病院に
大井川町はバスを運行しているからと言っておりますが、当たり前でしょう。
大井川町には
町立病院がないのですから。さらに、バスについて考えれば、二市二町で
運行計画を練り、それをもってすれば、
市民はますます
高齢化社会の中で、
交通手段弱者である
高齢者が不安を感じている問題も解決するのではないでしょうか。二市二町が
合併すれば、一つのまちの問題として、バスや
福祉政策の中で、二市二町の市内を循環することも可能になるでしょう。
知的財産や
物的財産を生かし、それぞれの
市町の財産を
共有財産として、企業や
市民が互いに共有し合い、それを生かした
都市形成が必要とする時代に、今こそなっているのではないでしょうか。
市長は、将来について、
静岡空港を核とした
臨空都市を望んでいると言っておりますが、将来、だれが統一するのでしょうか。実態のない架空の話では、無責任な首長としか言いようがありません。先々よいと思うなら、なぜ今、最善の策として行おうとしないのでありましょうか。もう一度
市民の将来の幸せと豊かな
社会基盤を構築するために、まず二市二町の
合併の英断を望みます。
二市二町の
合併は既に終わっていると発言がありましたが、国が
交付税の
特例措置を設けて
合併新法を立ち上げ、
財政再建のため、どうしても必要であると進めております。さらに
合併新法にのっとり、
住民発議で二市二町の同一
請求の
署名活動が始まったのです。終わったなどと発言するのは間違いであります。県内で
合併に取り残されている我が
焼津市が、今まさに
市民が危急存亡のときとして、
志太二市二町の
合併を切望し、立ち上がったわけであります。問題を先送りせず、二市二町の本案を即刻採決されるよう、ここにおられる全
議員に訴え、本案に賛同をお願いするものであります。
以上申し上げ、二市二町
合併実現のため、
賛成討論といたします。(降壇)
8
◯議長(
鈴木正志議員) 次に
反対討論を行います。
25番
片野伸男議員。
(25番
片野伸男議員登壇)
9 ◯25番(
片野伸男議員) 私は、
日本共産党議員団を代表して、議第73号
焼津市、
藤枝市、
岡部町及び
大井川町を同一
請求関係市町とする同一
請求に基づく
合併協議会設置協議について、
反対討論を行います。
私
たちは、政府が
特例債と
交付税削減のあめとむちを使って、全国の
市町村を3,200から1,000に減らすとした国の
押しつけ合併に
反対をしてきました。
焼津市は、こうした流れの中で、二市二町
合併協議を設置し、
協議が行われてきましたが、
財政問題や
住民サービスが低下する大きな問題から、
関係各位の意向、
住民説明会を経て、
大井川町の離脱に続き
合併協議会を脱退し、
単独市政を選択をいたしました。私
たちの基本的な立場は、国の
市町村合併の
押しつけに
反対をし、審議を尽くし、正確な情報を
市民に提供し、
市民の利益と意志を尊重することにあります。
単独市を選択した
市長の英断は、この立場から評価をしておりました。
単独市を選択してから1年余となりますが、昨今、
大井川町長より戸本
市長へ正式に、
焼津市と
大井川町の一市一町
合併協議の申し出があったとのことです。このことをどのように見るかということですが、
合併新法が大きく影響していると思います。それは、政府は、全国の
市町村を3,200から1,000にするという目標に55%と遠く及ばなかったことから、本日現在1,820となるようですが、昨年8月、
合併新法を新たにつくり、県が決めた
合併構想のもとに、県の指導を強化をさせ、特に人口3万人以下の町村を
合併させようという策動があります。
市町村合併支援本部の新
市町村合併支援プランは、自主的な
市町村の
合併を強力的に促進するとして、
合併地域を都道府県により
構想に位置づけられた
構想対象市町村等として、静岡県は現在、静岡県
市町村合併推進審議会において、この
地域の
合併に対し二市二町
合併推進の議論がなされているようですが、こうした新たな
合併の
押しつけには
反対であります。
既に二市二町の
合併構想は、
合併協議会と
市議会において破綻したにもかかわらず、一部にぶり返す動きがありますが、なぜでしょうか。私
たちは、この背景に、国の
地方への
財政支出を
削減させること、新たな開発を提供させること、国の
地方への
管理統制を強めること、そして、県も廃止して新たな道州制へつなげ、その行き着く先は憲法、
教育基本法を変えて、戦争ができる
国家体制への道が仕組まれているということをつけ加えたいと思います。
そこで私
たちは、
焼津市が
大井川町の申し入れにこたえて
合併するかしないかについては、あくまで
焼津市、特に
住民の皆さんが自主的に決めるべきことと考えています。
国は、
三位一体改革を通じて、
地方交付税や義務的な
国庫負担を
削減し、不当な
税源移譲によって
地方自治体の財源を大きく減少させていますが、状況が安定するでしょうか。
自治体の
合併は、
市民が暮らしやすく、住みよくするための
まちづくりでなくてはなりません。二市二町
合併は、政府が
自治体の数を減らし、
財政負担の
削減のためのものであって、
市民生活の
必要性から生まれたというよりも、上から持ち込まれた
構想であります。だから、さきの
合併協議は破綻したのであります。その破綻の内実は、
事務方のすり合わせの進行に伴い、
焼津市民が培ってきた権益が損なわれることと、国保、水道を初め、
市民生活を支えてきた諸施策が、
藤枝との違いを調整できないことが明らかになったからであります。重大なことは、再提起が、この
合併協議会の深刻な経過を教訓とすることなく、既に破綻した主張を再び蒸し返しているということであります。結局その主張は、
開発優先の
都市構想、
合併すれば
財政が豊かになるという、そういう欺瞞で美化しているということであります。
ところで、その主張のとおり、
行政機構を整理し、幾ら節約しスリム化しても、その分そっくり節約した分だけ
地方交付税が削られるのであります。
市長は4人が1人になり、助役も1人で済む。
議員も減らした。その分そっくり
交付金は減らされてくるのであります。
県当局が、
合併協の際に出した試算によると、
合併前二市二町が受け取る
交付税は87億円、
合併後の新市が受け取る
交付税は61億円。何と3分の1の26億円が減らされてしまうのであります。どうしてこれが
財政強化になるのでしょうか。つまるところ、職員も減らされ、福祉や
市民サービスに手をつけることになります。現に静岡・清水で現出しているのであります。
以上、私は今
議会でも議論の焦点になった点に触れましたが、この二市二町
合併構想が
市民の暮らしの願いが全く欠落しており、もっぱら赤字の
空港開設に伴う
新市開発計画にすぎないことを、次の点から解明したいと思います。
第1は、「
志太はひとつ」という主張でありますが、同じ
地域に住む隣人への友情の念は、大切で非常によいことであります。しかし、誤った
構想の枠組みに強いることは、風土を
政治意図に利用するもので、まさに誤りであります。むしろ、島田は島田、
藤枝も
大井川も
岡部町も、それなりの個性、特質を持ったまちであります。したがって、
志太という場合、それぞれのまちの個性と特性が開花する、豊富多彩な地帯であってこそ、この
地域が発展があるのであります。
焼津市もまたしかりであります。
御承知のように、地名は、その地の歴史と生業を伝えるものであり、次の時代に引き継ぐ大切なものであります。しかも今日では、地名は
地場産業に欠かせないものとなっています。再
提起者があれほど問題になったブランド問題に触れないのは無責任であります。
次の問題は、
自治体の使命である
住民の生命と安全で欠かせない
医療機関について全く意を注いでないことであります。
市立総合病院は、この
地域の
基幹病院として、救急を初め年間数十万人の治療を行っております。しかし、平成17年4月、政府の
自治体病院の今後の方向を決める会議では、国の医療にかかる
財政負担を
削減するために、サテライト
構想なるものを打ち出され、一定
地域にある2つの総合病院は整理統合し、1つは
基幹病院に統合とし、他の1つは2次病院として診療化をするというものです。したがって、二市二町の
合併は、結果的にこの政府方針の地ならしとなるものです。したがって、県の出先機関のあるところが
基幹病院となり、
焼津市立総合病院は格下げを免れることはありません。つまり、年間2万9,148人もの実績を持つ救急医療がなくなることであります。
次に、
市民に直接かかわる問題であります。
焼津市民の飲み水は、
大井川伏流水を水源とする地下水を利用しています。しかし、
藤枝市は異なり、
大井川広域水道を主要水源とする体系で、
焼津市より高い水価となっています。それは、
大井川広域水道を主体とした体系に、より一層組み込まれるのは必然であります。こうして、
焼津市特有の安くておいしい水は、みすみす放棄することになります。
国民健康保険の運営は、
自治体の福祉、医療の根幹を占める問題であります。
焼津市は、
市民の声を反映し、不十分ながらも行政として、
市民の負担軽減を図っていますが、しかし、
藤枝市は、政府からの還元が見込めたのに、それを
市民に知らせず、値上げしたのであります。これは
市民に対する背信行為であります。この行政姿勢の差が、今日では両市の間で保険料の著しい差となっているのであります。
次に
財政運営の
考え方。現実に両市に差異が生じていること自体の中に、
合併の必然性を見出すことはできません。
以上指摘してきたように、両市に
合併を必然とする、また必要とする共通項はなく、結局は空港建設に伴う
行政機構の集中化を必要とする県や国の新たな
都市構想を充足するためのものでしかありません。反面、医療や福祉など
市民生活に犠牲を伴うことを否定できません。
藤枝市の最大の原因は借金
財政であります。
合併協議が破綻した最大の原因は
財政問題にあることは、多くの
市民の知るところであります。新たに
市民1人当たり8万円余の借金を背負わすことなどはできるはずがありません。その他にも、ごみ処理や
し尿処理の問題でも、
焼津市は直営なのに
藤枝市は長期にわたって一民間業者に委託しているなど大きな違いがあります。
よって、私はこの際きっぱりと、
市民に犠牲を強いる二市二町の
合併に強く
反対し、
反対討論といたします。(降壇)
10
◯議長(
鈴木正志議員) 次に
賛成討論を行います。
14番 増田古志郎
議員。
(14番 増田古志郎
議員登壇)
11 ◯14番(増田古志郎
議員) 私は、議第73号について賛成の立場から、所信を披瀝し、
反対の
議員諸氏に再考の要請をするとともに、
焼津市議会の名誉を守るための論を展開したく思います。
さて、議第73号は、民主政治のもとで、
市民1万3,000人余の署名をもって上程された議案でございますが、これをもってしても、戸本
市長は
反対であり、
大井川町との一市一町の
合併を推進しておりますので、この際私は、二市二町
合併の妥当性を論じ、所期の目的を達したいと思います。
まず私は、さきの9月
議会で申しましたが、一市一町の
合併推進連盟が8月12日に新聞折り込みで配布したチラシが、端的に一市一町
合併の不適切さを示しているように思います。同チラシには、
財政分析があらわされていたのですが、ちょうど同時期に開催された市当局による
合併の
住民説明会において同様の
財政分析の資料が配布されたことから、権力による組織優先の全体主義のプロパガンダであると指摘いたしました。要するに、相手の悪い面を殊さら取り上げて、印象を悪くしているのでございます。
この
財政分析ですが、およそ2年半前、二市二町または二市一町の
合併推進の際にも同僚
議員より、数値は違いますが、今日問題に挙げられている
市民1人当たりの債務額の増減は
報告されておりました。この
財政分析そのものは貴重なデータでございますから、これに基づいて終始
反対を貫いている
議員の態度は立派でございます。が、さきの
合併協議の当時、二市二町
合併推進議員の多数は、このデータを取り上げず無視をしておりました。そして、
合併は成らずとなりましたが、今回、そのうちの一部
議員が、二市二町
合併反対と180度変わったのでございます。そして、さきの
合併のときには、この財務分析を無視していたにもかかわらず、今度は二市二町
合併反対の根拠として取り上げているという、余りにも相対的な資料の用い方、これでは、その場その場の成り行きで価値を評価していることになり、最終的に貴重なデータではあるが、普遍的な価値がないということになります。
よって、一市一町
合併推進連盟並びに市当局が
市民に提供した、
反対の意味を持つであろう
財政分析の資料は、
市民に誤解を与えただけのものでしかないと言えますし、二市二町
合併協議会離脱の際、その理由にも挙がっていないことなどを考えますと、二市二町
合併反対の根拠の限界を露呈しているように思います。
しかし、あえてこの
財政分析により導き出された結論を論評するならば、チラシに記された、双方の
自治体にメリットがあると言うとおり、組織維持を優先する全体主義に落ち込んでいると、重ねて言わなければなりません。
合併という行政改革は、
市民の生活並びに活動が優先する民主主義のもとで、
市民の利便性の向上などを図る体質改善を断行する機会でございます。それを一市一町
合併という小型の体力強化に置きかえてしまうのは、政治姿勢の傲慢さをあらわしております。
さて、私どもは、何かに困ったときには先人の知恵を借りるべく、古きをたずねることがよくあるのでございますが、我が国の古典で言い得て妙なのは、鴨長明があらわした「方丈記」でございます。その冒頭、「行く川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし」と記しております。
このような歴史観に立てば、我が国の政治の大きな流れは、中央の官僚政治から
地方の
市民政治へ、つまり
市民による
市民のための政治に向かうとうとうたる流れでございます。そして現在、
合併を論じている
市長、
議員、市職員など、皆長くその立場にいるわけではございません。したがって、将来のことについて細かく深くかかわるのは、むしろ無責任な態度であります。「子や孫のために」とよく聞きますが、千変万化するでございましょう未来は、その時代に生きる方々に任せればよいのでございます。現在は進む方向を誤らず、負の遺産を将来に送らないようにすればよいのでございます。
このような大きな
市民主権の流れに、
地方の公共団体
関係者が、中央官僚と同じように、組織維持が第一と思考するのは、時代と政治の流れを理解しないばかりか、公僕という立場を忘れた暴挙でございましょう。
最後に、政治という公の場でございますから、法律の面から言及いたしますが、私どもの現在の政治的な諸活動は、
地方自治法の上に成り立っているのでございます。したがって、
地方自治法は遵守しなければなりませんが、同法の第2条第15項を見ますと、「
地方公共団体は、その規模の適正化を図らなければならない」となっております。そこで適正な範囲を考えるのでございますが、「
志太はひとつ」という理念はございましたが、島田市が離脱いたしました。実はこのことによって、かえって
志太二市二町の規模の適正さが浮かび上がってまいったのでございます。
この
志太二市二町の範囲は、30年以上に及ぶ一部事務組合で、政治的、文化的諸活動が行われてきたところでございますから、この事実こそ、まさに適正な規模をあらわしていると言うべきでございましょう。
地方自治法は、「しなければならない」と結んでおりますので、一市一町にこだわる方々は、
志太広域事務組合の政治的存在を改めて思い、法を踏みにじることのないようにしていただきたいと思います。もし、一市一町の規模に徹底するようであれば、賛成の
議員はもとより、
市議会としても汚点を残すことにもなりかねないように思います。
藤枝市など、問題は確かにあります。だからこそ口角泡を飛ばして徹底的に話し合う民主主義を行い、最後の最後まで努力して、
焼津として、新市として懐の深いところを感じさせるべきでございます。
以上、賛成の価値と
地方自治法の重視、民主主義の実践、さらには
市民社会の将来に対する誤りのなき態度を要請して、私の
賛成討論といたします。(降壇)
12
◯議長(
鈴木正志議員) 次に、同じく
賛成討論を行います。
19番 鈴木佳子
議員。
(19番 鈴木佳子
議員登壇)
13 ◯19番(鈴木佳子
議員) 私は、公明党
議員団を代表いたしまして、今
議会に上程されております議第73
号議案について、賛成の立場から
討論を行います。
21世紀の
まちづくりを目指し、将来の
合併を考え、「
志太はひとつ」の合言葉で、40年近く二市二町で広域事業を協力し合い、信頼
関係を高めてまいりました。また、この
志太平野の
住民は、海・川・山の美しく豊かな自然環境の恵みの中、通勤・通学、買い物、医療、そして文化、産業等の日常
生活圏を形成もしてまいりました。
しかし、
地方分権一括法が施行されましたことにより、自立した分権型行政システムの構築と、
市民の主体的な、かつ積極的な参加と行政との協働による
まちづくりを進める必要となりましたが、少子高齢化は急速に進行しており、今後社会経済に大きな影響を及ぼすことは否めません。
住民の皆様の血税を効率的に生かし、ますます高度化と多様化する
住民のニーズに合った効率的な効果的な行政サービスと、そのほかの各種サービスの利用と人材確保は、少しでも広域的な枠組みが必要でございます。
以上申し上げましたこと等を視点に、
焼津市
有権者の14%であります1万3,267名の皆様も、二市二町の
合併協議会設置を強く希望しております。各
議員の温かな御理解をいただき、本議案に対する賛成を心よりお願い申し上げまして、
賛成討論といたします。(降壇)
14
◯議長(
鈴木正志議員) 次に、同じく
賛成討論を行います。
17番 増田信行
議員。
(17番 増田信行
議員登壇)
15 ◯17番(増田信行
議員) 私は、本
議会に上程されました議第73号
焼津市、
藤枝市、
岡部町及び
大井川町を同一
請求関係市町とする同一
請求に基づく
合併協議会設置協議について、賛成する立場から、通告いたしました
賛成討論を行います。
少子高齢化の進行によりまして老人が増えて、介護や医療など高額のサービス需要が増えることとなり、市や町の
財政負担は重くなってきております。一方で働き手が減ると、こういうことから、納税者も、あるいはまた納税額も減ってくるだろう。老人介護や老人医療の会計的支え役も減ってくる。このような社会経済情勢の変化に伴って、二市二町の行
財政状況も厳しさを増します。行政に効率的で効果的な展開が求められている、こういうことでございます。
さらに、
地方財政制度の見直しが進めば、財源確保、
財政運営の効率化がより求められるなど、行
財政基盤の強化が一層必要となってまいります。最大の行
財政基盤の強化と
行財政改革は、広域
合併であると考えます。二市二町の
合併は、自立できる
自治体への転換を図るという、静岡県が掲げる
合併推進構想に合致するとともに、
生活圏と行政区域の一致や、あるいはまた
地域の発展が期待される東名インターの新設により、企業誘致も進み、人口増加も実現可能であり、中核市を目指すという
合併推進構想の基準を満たしております。
市長は、
合併と東名インターとは
関係ないと言っておられますけれども、二市二町が
合併すれば、
合併新法により、公共施設の拠点を連絡する道路や都市計画道路などの幹線道路整備支援策で、東名インターアクセス道路として重要な小川島田幹線、
志太中央幹線等の幹線道路整備支援策が受けられ、二市二町にとっては大変有利なことでございます。
また、破綻したとはいえ、二市二町の組み合わせには、長年にわたる十分な蓄積があり、
合併協議会で
合併に向けて細部まで詰めた実績もあります。県は、識者による広域行政研究会で調査を行いましたが、その調査においても、社会生活、産業構造、行政的一体性など、指標をもとに考えられる組み合わせは、どれをとっても二市二町の組み合わせがよいというように出ております。二市二町では、交通や情報手段の発達によりまして、先ほども出ておりましたけれども、通勤・通学、買い物、あるいは商売、医療、こういうものの日常行動範囲の拡大によって、日常
生活圏が行政区域を越え、一つの日常
生活圏を形成をしております。また、ごみやし尿の処理、斎場の設置運営など、一部の事務事業について広域で取り組んでおりますが、事務の共同処理には責任の所在や柔軟性など、さまざまな課題があります。一つの行政体で一体処理をすることによって、行政の主体性が確立をされ、広域的な
地域整備と、より効率的で効果的な運営が可能であります。
静岡県においては、旧
合併特例法の下で、平成13年3月に74ありました
市町村が、平成18年3月には42
市町になっております。当
地域の二市二町の
合併論は、終わったのではなく、さらなる
合併が必要であるから
合併新法もできて、二市二町
合併についても、県の審
議会が審議をしているところであります。また、1万3,000余りの
焼津市民も、二市二町の
合併を望んで表明をしております。また、賛同者数を言わずに多くの
市民が賛同しているという発言を聞くことがございますけれども、今回は、
焼津市でかつて表明したことのない1万3,267名という多くの
市民が、住所氏名、そして生年月日を書いて、二市二町
合併の意思表示をしております。
市民無視、
市民軽視にならないために、我々
議員も行政に携わる方々全員がこれを重く受けとめて判断すべきであるというように考えます。
以上申し上げましたとおり、二市二町の方が一市一町よりも
行財政改革の効果が大きく、多くの
市民が二市二町の
合併を望んでいることは明白であります。また、
焼津市と
藤枝市が協調しなければ、この
地域の大きな事業はうまくいかない、こういうように考えます。広域行政をともにしてきた者同士である二市二町が一番大切な時期に、一市一町に分裂するようなことは絶対に避けるべきであると思います。
二市二町
合併は最も自然な
合併であり、望ましい
合併であります。近隣
市町の歴代の首長が、
志太の
合併の
必要性を認識をして、長い時間をかけて、少しずつ
志太の
合併の形をつくってきたものであります。だめなものはだめではなく、我々の子ども、孫の世代に夢のあるまちを残すために、二市二町
合併はどうしても実現させなければならない
合併であると考えます。よって、本議案に賛成するものであります。
以上、本議案に
賛成討論をいたしましたが、
議員各位の御理解をいただき、本議案に賛成をお願いを申し上げて
賛成討論を終わります。(降壇)
16
◯議長(
鈴木正志議員) 以上で通告による
討論は終わりました。